シリアスな映画 心に残る映画

人生というものの試練

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              映画「ムーンライト」より

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ムーンライト

今回は、何かと話題を呼んだ映画「ムーンライト」をお届けします。

一番の話題は、第89回のアカデミー賞で、映画「ムーンライト」が、作品賞助演男優賞脚色賞を受賞したのですが、作品賞部門でのハプニングです。

プレゼンターとして登場した映画「俺たちに明日はない」コンビのウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイだったのですが‥。

作品賞を発表した際に、間違えて(?)、映画「ラ・ラ・ランド」と発表してしまったというもの。

すぐに訂正されて、映画「ムーンライト」が、正式にアカデミー作品賞を受賞となりました。

プレゼンターのウォーレン・ベイティは、冷や汗ものだったことでしょうね。
別に、ウォーレン・ベイティの責任ではなくて、渡された受賞作品の入っている封筒の手渡しの間違いだったようです。

その他の話題としては、プラッド・ピットが、制作の総指揮者になっています。
ブラッド・ピットは、最近は、俳優としてだけではなく、プロデューサーとしても活躍しているようです。

余談ですが、最初、アカデミー作品賞受賞と紹介された映画「ラ・ラ・ランド」で主演女優賞を獲得したエマ・ストーンが、映画「ムーンライト」の事を、大好きな作品と言っていたことが印象的でした。

シャロン

映画「ムーンライト」を観た印象は、少し複雑。

良い映画だとは思うのですが、あまりストーリー展開がなくて物足りない感じがしました。
映画の構成も、三部作みたいになっていて、それぞれに幼年時代、少年時代、成人後の時代といった感じです。

映画のタッチも、ドキュメンタリーを観ているような雰囲気でした。
確かに、リアリティを感じさせる作品になっていると思いましたけどね。

主人公のシャロンは、同性愛者で、母親は、麻薬中毒者、学校では酷い苛めを受けているという悩み多き少年です。

シャロンの少年時代を演じているアレックス・R・ヒバートの演技が見事でした。
ついついシャロンの心を自分と重ねてしまうような感じがしました。

確かに、非常に秀逸で透明感のある作品とでもいうのでしょうか。
そんな感じのする作品ですね。

ただ、テーマが、少し重たいので、気分が憂鬱になりました。
こういう点は、それだけ、この作品が優れている証かもしれませんね。

(引用:YouTubeより https://youtu.be/c-vD-mO9Th0)

苛め

日本でも、苛めの問題が、根強く社会問題になっています。

これは、洋の東西を問わず、共通する問題のようです。
苛めが原因での自殺などの報道も、相も変わらずなくなりませんね。

苛めって、人間が持っている一番嫌な部分だと思います。

いじめっ子が、ケビンを利用して、シャロンを殴らせるシーンがあります。
その後、とうとう堪忍袋の緒が切れたシャロンが、いじめっ子を、学校の教室の椅子で叩きのめすシーンになるのですが、思わずシャロンを応援してしまいました。

結局、シャロンは、そのことが原因で、少年院に送られ、結果として麻薬の密売人の道を歩くようになってしまうのです。

奇しくも、幼いひとりぼっちのシャロンに優しくしてくれたジュアン(マハーシャ・アリ)も、麻薬の密売人でした。

このジュアン役を演じたマハーシャ・アリは、この映画「ムーンライト」で、アカデミー助演男優賞を獲得しています。
ちょっと重たいこの作品の中で、心温まる部分が、シャロンに人生について教えるジュアンとの交友関係の部分でした。

友人

この映画「ムーンライト」を観ていて、自分の事を気にかけてくれる友人の大切さみたいなものを、あらためて感じました。

最近の世情は、他人の事よりも自分の事ばかりを優先するものがありますが、心のふれあいを大切にしたいですね。

シャロンはおとなしく手シャイな性格だったこともあり、同級生からは苛めを受けます。
幼いころ、母親の愛情を求めていたころは、薬物中毒の母から厄介者扱いされます。
おまけに、自分が生まれついての同性愛者であることにも動揺しますね。

そんな時、ほんとうにジュアンと彼の彼女テレサの存在は、心の安らぎだったことでしょう。

どんな世界にも、自分に優しくしてくれる人が存在するのかもしれません。

そんな人になりたいと思う映画「ムーンライト」でした。

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