映画「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」より
「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」のあらすじ
第二次世界大戦の頃のオランダ。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世は、ドイツ革命によりオランダに亡命していました。
ドイツ国内では、ヒットラー率いるナチスによる独裁体制が敷かれていました。
しかし、いまだドイツ国内には、ヴィルヘルム2世を支持する人々も根強く、その動向を監視する任務を命じられたのが、ドイツ軍将校のブラント大尉(ジェイ・コートニー)でした。
赴任したブラント大尉は、ヴィルヘルム2世が暮らす屋敷で、メイドとして働くミーケ(リリー・ジェームズ)と出会います。
一目惚れをしたブラント大尉でしたが、じつは、メイドのミーケは、英国が密かに送り込んだスパイだったのです。
敵国同士でありながらも、惹かれ合うミーケとブラント大尉。
時代の波は、そんな二人を翻弄しつつも、ヴィルヘルム2世を巻き込みながら、意外な展開を迎えていくのでした。
(引用:YouTubeより https://youtu.be/wdWTJerPX7U)
「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」のキャスト・配役
ナチスが愛した女ミーケ役にリリー・ジェームズ。(2015年映画「シンデレラ」)
ブラント大尉役に、ジェイ・コートニー。(2015年ターミネーター:新起動/ジェニシス)
ヴィルヘルム2世役に、クリストファー・プラマー。(1965年サウンド・オブ・ミュージック)
この他、ヴィルヘルム2世の妻役に、ジャネット・マクティア。(2012年ウーマン・イン・ブラック亡霊の館)
ヴィルヘルム2世とその妻に仕えるイーゼマン大佐役に、ベン・ダニエルズ。(2013年ジャックと天空の巨人)
ナチス高官ヒムラー役に、エディ・マーサン。(2013年おみおくりの作法)
「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」の評価と感想
個人的な感想ですが、結構この手のドラマが、好きです。
いかにも武骨な雰囲気のブラント大尉ですが、じつは、ひじょうに優しい軍人であり男です。
戦争映画を観るたびに感じるのですが、戦争を知らない僕らの世代からすると、戦争という異常な状況って、人間の本性というのか、そういった部分を浮き上がらせるものですよね。
いろんな映画で、戦時下での恋愛物語や人間の持つ残虐性なんかを描いていますね。
平和な世界では、偽善的な生き方をしていても、ごまかせる部分があるわけですが、戦争という過酷な状況下では、生の人間ドラマが展開されます。
全体として面白いドラマに仕上がっていますが、ラストのハッピーエンド的な逃亡劇は、少しでき過ぎな感じがしました。
一番最後に、無事英国に脱出したミーケから、ブラント大尉に、小冊子とメッセージが届きます。
その時、外では、空襲警報が鳴っているんですが、これは、ブラント大尉は、結局、爆撃で戦死してしまうという暗示だったのでしょうか。
割とよく見られるオチの気がしましたが、できるなら戦後、ミーケとブラント大尉が、再会し、その後も幸せに愛し合って暮らしましたというオチにして欲しかった気がします。
新しい生命も授かっていたようだしね。
その他、ヴィルヘルム2世の妻を演じたジャネット・マクティアと彼らの側近、イーゼマン大佐役のベン・ダニエルズの地味ながらしっかりとした演技力が、光っていました。
ひじょうに映画の構成に厚みが感じられる気がしました。
あと、ナチス高官のヒムラー役、エディ・マーさんも、さすがの演技力という印象です。
主役だけでなく、脇役のしっかりとした演技は、重要ですね。
まとめ
ヴィルヘルム2世を演じた名優クルストファー・プラマー。
御年、87歳になられるとか。
息の長い名優です。昔、映画「サウンド・オブ・ミュージック」で、彼が歌った「エーデルワイス」は、僕の心に残る曲のひとつです。
今でも、英語でしっかり歌えます。
「無事これ名馬なり」を、地で行く俳優さんですね。
ひじょうにお元気そうな印象で、嬉しく感じました。
感心と驚きを隠せませんです。
素晴らしい!