映画「マグニフィセント・セブン」より
七人の侍
久しぶりに西部劇を観ました。
なかなか面白かったです。
映画のCM観た時から、「荒野の七人」のリメイク版と思っていました。
「荒野の七人」も、もともとは、黒澤明監督の「七人の侍」ですよね。
「荒野の七人」の場合は、かなり「七人の侍」の演出の部分を参考にしていた感じでしたが、今回の「マグニフィセント・セブン」は、自由にやっている感じでした。
それにしても、黒澤明監督って、外国の映画人たちにも、多大な影響を及ぼしているんですよね。
素晴らしいです。
荒野の七人
じつは、この映画を観ていて、途中まで、デンゼル・ワシントンに気がつきませんでした。
「荒野の七人」のリーダー、ユル・ブリンナーみたいな黒人が出ているなと思っただけでね。
デンゼル・ワシントンのこういう役柄というのも、意外な気がしました。
俳優さんですから、どんな役柄でも演じるわけですけどね。
それにしても、この時代、まだ南北戦争が終わって間もない頃のようでしたが。
黒人のリーダーが、迫害されている町の人達の為に一肌脱ぐという内容は、なかなか強気なストーリーだと思います。
(引用:YouTubeより https://youtu.be/jv2JAkNsIZw)
イ・ビョンホン
人種差別という問題って、根が深いですよね。
世界を観れば、黒人を差別するだけでなく、色々ありますからね。
その点は、今回の七人の中には、韓国人のイ・ビョンホンが出演していたり、人種差別反対というようなメッセージもあったのかもしれませんね。
イ・ビョンホン、頑張ってますね。
韓国を代表するスターですが、最近は、よくアメリカ映画で見かけます。
役柄的には、東洋武術の達人的なものが多いようです。
悪な商売人
ものすごく悪な商売人みたいな奴がいて、金の鉱山を発掘するために、町の人達を追い出しにかかります。
その町っていうのは、みんなが苦労して作り上げてきたものなんですよね。
その商売人は、血も涙もない極悪人なわけです。
西部劇の時代なので、取り締まれる警察機構みたいなものも整備されていません。
町には、保安官もいるようでしたが、その商売人から完全に買収されています。
手下になっているんですね。
反対する町人を見せしめに殺したりしています。
そんな中で、よそに引っ越そうと考える人も出てくるわけですが、夫を殺された女性が、通りかかったデンゼル・ワシントン扮するサムに、助けを求めます。
このサムという人物は、賞金稼ぎ兼、何とかの執行官なんですね。
よく判りませんが、最初は、断るものの、その悪党の商売人の名前を聞いて、協力を約束してくれます。
ギャンブラー
その後は、スペシャリストな仲間たちを集めていくんですね。
この中に、先ほどのイ・ビョンホン扮する東洋人もいるわけです。
この時代、東洋人も、珍しかったのではないでしょうか。
この七人の中の一人、ギャンブラーのハラデー役、クリス・プラットが、なかなか良かったです。
トランプを使って手品をするのですが、二丁拳銃の使いこなしと言い、個性的な役柄を演じていました。
そういえば、デンゼル・ワシントン扮するリーダーのサムも、腰につけている拳銃の向きが反対向いて使っていましたね。
こういう部分を、丁寧に作りますよね。
最近の映画作りの丁寧さというのか、上手さを感じます。
この点は、海外の映画、日本の映画ともに、見られる傾向だと思います。
仇
そして、激戦の末に、敵を倒してしまいますね。
ボスの悪徳商売人も、最後は、サムから倒されてしまいます。
そして、最後に種明かしみたいに語られるのが・・。
じつは、その悪徳商売人のボスは、サムの家族を殺した仇だったんですね。
なるほど、そういうことかと思いつつも、結局は、自分の都合もあったんだなぁと思いました。
かくして、七人の仲間も四人位、戦死してしまいます。最後は、町の人達から感謝されながら去っていくという結末でした。
勧善懲悪
この映画は、登場する人物たちの個性が、ハッキリしていて、ストーリー的にも、判りやすかったです。
リーダーのサムが、男気を見せる裏には、個人的な復讐心もあったというのが、新しい脚色だったのかもしれません。
日本の時代劇に観られる勧善懲悪の精神が基本にあると思うのですが、この部分は、世界共通なのではないでしょうか。
楽しんで観れる映画でした。