世界のクロサワ
黒澤明といえば、「世界のクロサワ」と呼ばれ、世界でもっとも著名な日本人の一人ではないでしょうか。
映画監督として、かのスティーブン・スピルバーグやジョージ・ルーカス、フランシス・フォード・コッピラ、それから「世界のキタノ」こと北野武監督といった世界的な映画監督たちにも影響を与えたといわれる巨匠ですね。
本当にそうそうたる世界的な人気の監督たちですよね。
体格も堂々としていて、身長は、182㎝とも185㎝とも聞いたことがあります。
身長でも、充分に世界的サイズだったんですね。
余談ですが、かの石原裕次郎が、183㎝。何かの雑誌で読んだ、兄の石原慎太郎元東京都知事が、実際には、弟の裕次郎さんより背が高いと言っていました。
まさに、巨人。
七人の侍
世界中で絶賛され続けている「七人の侍」も、1954年の公開ですから、すでに60年以上が経過しているんです。
最近も、観たんですが、決して色あせない作品だと思いました。
面白い。
画面が白黒であるのも、リアリティがあって迫力満点です。
とにかく、黒沢監督という人物は、徹底的にこだわりの映画人であったようです。
妥協を許さないというかね。
この「七人の侍」を基にして、アメリカで「荒野の七人」という西部劇が作られたのは、有名なお話です。
ユル・ブリンナーやスティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソンほか、個性的な俳優がいっぱい出演していて面白かったです。
それくらい、黒沢監督は、凄いんですね。
(引用:YouTubeより https://youtu.be/7mw6LyyoeGE)
絵コンテ
黒澤監督のこだわりの映画作りも有名なお話です。
自分で絵コンテを描くんですね。
もともと画家を志していたという経歴もあるみたいです。
黒澤監督の絵コンテ展なども開催されているようです。
インターネットで検索して拝見したところ、ゴッホの絵にも似た生命力が溢れてくるような絵でした。
世界の三船
黒澤映画に欠かすことのできない俳優といえば三船敏郎ですね。
彼も、また、「世界の三船」と呼ばれました。
たしかに、この「七人の侍」の中でも、その存在感は、ひときわ光っています。
菊千代という役柄を演じています。
一見乱暴者のようでひじょうに優しい面があり、子供たちからも好かれるという人物を演じています。
「荒野の七人」では、チャールズ・ブロンソンが、この役をやっている感じですね。
海外の映画でも、フランスのアラン・ドロンやチャールズ・ブロンソンらと共演しています。
終戦後の時代の日本映画っていうのは、どうなんでしょうか。
まだ、世界的には、あまり評価されていなかった時代だと思うのですが。
そんな時代にあって、世界に認められる映画監督と俳優がコンビのようにして映画を作っていたんですね。
凄いことだと思います。
名優達
この「七人の侍」の中には、他にも名優が、いっぱい出演しています。
七人のリーダー的存在の島田勘兵衛役の志村喬さん。
黒澤映画の常連、千秋実さん。
孤高の剣士、久蔵役の宮口精二さん等々。
女優では、農民の娘、志乃役で津島恵子さん。
しかし、もうすでに、「七人の侍」に出演していたほとんどの俳優さんたちは、他界されています。
本物
本物というのは、どんな時代でも、世界に通用するのかもしれません。
「世界のクロサワ」は、その偉大な才能を、いかんなく発揮して海外の映画人にも、多大な影響を与えました。
黒澤監督の影響を受けた海外の監督たちが、また多くの映画人に影響を与えているんでしょうね。
「七人の侍」に登場した俳優さんたちは、他界されても、映画の中でしっかりと輝き続けています。
時代を超越して、また次の世代に、第二の黒澤明監督や三船敏郎さんのような才能が、現れてくるんですね。
他人に影響を与える人って、凄いですね。
どっかで読んだ記憶があるのですが、この黒澤明監督の「七人の侍」という映画は、まさにパーフェクトな映画であると。
一つ一つの場面をとっても、ひとつも無駄というものがないというようなことが、書かれていました。
そんなわけで、この作品は、特に、今を生きる若い世代の人達にぜひお薦めな作品でした。