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切ないおとなの恋心

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                  映画「日の名残り」より

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二人の名優

 名優アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソンの共演による映画。

実に情感的というのか、人の心の内面の機微を繊細に表現した映画とでも申しましょうか。

何といっても、この二人の名優が良いですね。わざとらしくなくて、自然に内に秘めた感情を表現しています。

アンソニー・ホプキンス

アンソニー・ホプキンスは、僕のとても好きな俳優さんの一人です。

「羊たちの沈黙」でアカデミー主演男優賞を獲りました。
この時に演じた彼が演じたハンニバル博士は、ひじょうに衝撃的な人物でしたね。

僕の好きな映画で、アンソニー・ホプキンスが主演した「世界最速のインディアン」という作品があります。

実話をもとに、歳をとっても自分の夢を追いかけ続け、バイクでスピードの世界最高記録に挑む男の物語です。

イギリス出身の俳優さんだけあって、重厚で気品のある演技が、彼の持ち味ですね。

エマ・トンプソン

一方のエマ・トンプソンも良いですね。

やはり演技派の女優さんです。
「ハワーズエンド」でアカデミー主演女優賞を獲得しています。

この「日の名残り」の中での役は、アンソニー・ホプキンス演じる執事の同僚役です。
少し地味な役柄ですが、しっかりとした存在感のある演技をしています。

こちらも知性溢れるイギリス出身の女優さんですね。

クリストファー・リーブ

それと、もう一人。

この映画の中で、アンソニー・ホプキンスが仕える二代目の主人役で、クリストファー・リーブが、登場します。

スーパーマンの役柄で有名です。
何本かの映画が製作されました。

不幸にも、彼は、乗馬中に落馬して首から下が麻痺してしまいました。

どうしても、スーパーマンのイメージが強いクリストファー・リーブでしたが、2004年に亡くなっていますね。

まだ若かったのに大変残念なことです。

大人の恋

この「日の名残り」は、大人の恋愛映画だと思います。

若い時代の恋愛と違って、情熱をぶつけていくというものではなく、思いを胸の内に秘めて、静かに人を愛する感じですね。

映画を観ていると、どうしてもっとハッキリと、自分の愛を告白しないんだと思います。
でも、そこがまた切ないところです。

西暦2017年の今の時代は、どうなんでしょうか。
なんだか、今の日本では、結婚しない男性と女性が、やたら増えているらしいのですが・・。

この映画とは違った理由で、愛を告白しないんでしょうか。
いや、そうじゃなくて、胸に秘めた恋愛感情といったものが、希薄になっているのかもしれませんね。

執事

話を元に戻しましょう。

執事というのは、貴族や金持ちの主人の身の回りのお世話をする仕事ですね。「バットマン」におけるブルース・ウェインに仕えるアルフレッドのイメージでしょうか。

僕は、性格的に、とてもこういう仕事はできないタイプかも。

少し前にテレビで、執事という職業を目指す人たちを取り上げたニュースを見た記憶があります。
いろんなタイプの人達がいるということですね。

僕みたいにわがままな人間もいれば、人に尽くすことを喜びとするタイプの人もいるということです。

それにしても、アンソニー・ホプキンス演じる執事のスティーブンスは、プロフェッショナルな執事ですね。

(引用:YouTubeより  https://youtu.be/FVuz8FWyFw0)

回想

この「日の名残り」の時代は、第二次世界大戦後の時代に、執事のスティーブンスが、ひそかに恋心を抱く同僚のミス・ケントンを回想する構成です。

結局、ミス・ケントンは、別の男性と結婚してしまうんですよね。

若くない二人の男と女が、貴族に使える執事とその同僚の仕事仲間として、同じ屋敷の中に住み、たがいに好意を抱き合っているのですが‥。

それは、淡い恋心のまま時が過ぎてしまいます。

タイトルが良いですね。

しかし、どうなんでしょう。
好きになったら、やっぱり必死になって情熱的に愛を告白するべきではないでしょうか。

もう結構な歳な僕は、今でも、そう思うのですが。これも、結婚しない男と女が増えた時代にあっては、時代遅れな考え方なのでしょうか。

恋は、不偏だと思うのですけれども・・。


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