映画「ニュー・シネマ・パラダイス」より
ニュー・シネマ・パラダイス
この映画も、イタリア映画ですね。
この映画「ニユー・シネマ・パラダイス」って、僕の好きな映画のベスト3に入るかもしれません。
監督は、「海の上のピアニスト」のジュゼッペ・トルナトーレ。
どちらも、情感豊かな名作です。
音楽は、エンリオ・モリコーネ。
素晴らしいです。
最初、この映画を観たのは、完全版の方ではなかったです。
後日、この映画の完全版を観たわけですが、完全版の方には、なぜ二人が、別れ別れになってしまったのかという理由が描かれています。
ホントに、ストーリー性と抒情性のある作品です。
回想の始まり
主人公のトトことサルヴァトーレは、映画監督として成功をおさめていました。
ある日、故郷の母から電話があり、師匠のアルフレードが死んだことを知らされます。
故郷を出てから、一度も帰郷したことがなかったサルヴァトーレでした。
それは、亡くなった師匠のアルフレードが、故郷を出るとき、決して帰ってきてはならないと言っていたからでした。
つらい思い出のある故郷でした。
人生で最も愛した女性との別れがあったのです。
知らせを聞いたサルヴァトーレの回想が始まります。
映画館
僕の生まれた故郷の田舎町も、昔は、映画館が、三つくらいありました。
ゴジラとかモスラなどの怪獣映画や吉永小百合さんの「キューポラのある町」などを観た記憶があります。
小学校のニ年生位の頃であったか、次の日が、映画館で映画鑑賞という時、夜、映画館が火事で全勝してしまったことがありました。
確か、上映されていたのは、「海底2万マイル」だったと覚えています。
その後は、急速にテレビが、日本全国に普及していって、映画館で映画を観るという機会が、だんだんと少なくなっていきました。
エレナとの出会い
話が、それてしまいました。
昔は、映画館で映画を観るのは、確かに楽しい娯楽のひとつだったのです。
幼いトトも、映画をこよなく愛していました。
親子以上も年の離れたアルフレードから映写技師の仕事も教えてもらいます。
そして、ある時、高校生になった頃、トトは、初恋の女性、エレナと出会います。
やがて、二人は、愛し合うようになります。
ここで、ひと言。
僕が、ずっと映画を観続けている理由の一つは、映画の中で、出会いと愛し合うようになる過程の研究があります。
映画の中では、ある時を境に、二人は、愛し合うようになります。その瞬間が、とても興味深いのですね。
トトとエレナも、相思相愛、将来を誓い合う中になるのでした。
しかしながら、親の反対というのも、世の常ですね。
そして時代は、トトが、徴兵制で兵役に就く時でもありました。
約束の日に、二人は、すれ違ってしまいます。
その後、傷心のまま、故郷を出たトトは、映画人として成功してからも、片時も、エレナのことを、忘れることはありませんでした。
「なぜ、エレナは、約束した日に来なかったのか!?」
完全版/すれ違った理由
「ニューシネマパラダイス完全版」には、トトとエレナのすれ違いの理由が、描かれています。
アルフレードの葬儀の為に帰郷したトトは、エレナにそっくりの若い女性を見かけます。
気になって調べてみると、やはり、彼女は、エレナの娘でした。
思い余ってエレナの自宅に電話して、トトとエレナが、何十年ぶりかの再会を果たします。
そして、なぜ二人が、すれ違ってしまったのかという理由が、明らかになるのでした。
アルフレードだったんです。
彼が、二人を、すれ違わせてしまったんでした。
再会
とにもかくにも、人生の時間は経過し、数十年を経たのちに、再会するわけなんですね。
エレナは、結婚しています。
トトは、いまだにエレナのことを忘れられずに独身です。
彼にとって、エレナのいない人生は、意味のないものに思えていました。
求愛するトトに、エレナは、それが、二人の運命であったと言います。
女性は、強いですね。
そして、ローマに帰ったトトが、アルフレードの形見を開けると、それは、映画のビデオテープでした。
ビデオテープを再生するトトの驚き。
日本では、映倫と云いますが、それは、検閲で除外された映画のキスシーンのつぎはぎであったのです。
アルフレードのことを思い出すトト。そして、流れてしまった人生の歳月の時間。
トトは、万感が迫る思いで、映画を観ながら涙を流すのでした。
(引用:YouTubeより https://youtu.be/qMgTCtSxOHE)
ラスト・シーン
このラストシーンを観ると、必ず僕は、泣いてしまいます。
人生って、長く生きていると、色んな経験をして良くも悪くも色んな思い出があるんですよね。
自分の未熟さゆえの苦い思い出を思い起こすたびに、何とも言えない気分に浸ります。
失敗のない人生ってあり得ないのかもしれませんが、大切なものを、精いっぱい大切に思って生きたいですね。
そんな思いをしみじみと感じさせてくれる映画でした。