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海の上のピアニストにおける曲と名言と

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                映画「海の上のピアニスト」より

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愛を奏でて

船の中で生まれ、生涯を、海の上で過ごしたピアニストの物語。

僕は、この映画を観返すたびに、何とも言えない郷愁のようなものに
捕らわれてしまいます。

これって何なんでしょうかね。

どこで生きても、人生は続き、やがて終わりを迎えていく。
感傷的になる主人公が奏でる曲のせいでしょうか。

この映画の中で演奏されるピアノの曲は、
  「愛を奏でて(Playing Love)」
という曲名です。

愛に溢れた曲です。
なんか心に滲みてきます。

(引用:YouTubeより  https://youtu.be/qZaJhLc9wj8)

マックスの回想

同僚のトランぺッター、マックスの回想から、ストーリーは、展開して
いきます。

マックスが、愛用のトランペットを売るために楽器店を訪れます。
店主に、もう一度、トランペットを吹かせてくれと言って吹いた曲は、
店主が持っていたレコードの中の曲と同じものでした。

その曲について尋ねる店主に、ダニーは、1900の物語を語り始めます。

ナインティーンハンドレッド

大西洋を走る豪華客船の中に捨てられた赤ん坊を拾った黒人の
ボイラーマンのダニー。

彼は、その白人の赤ん坊に、ナインティーンハンドレッド(1900)
という名前を付けます。

赤ん坊が生まれた西暦です。

フルネームは、ダニー・ブートマン・T.D.レモン・1900。

とても優しい父親でしたが、事故で亡くなります。

その後、成長した赤ん坊は、とてつもない音楽の才能を発揮するようになり、その客船の花形スターになるのです。

ピアノのバトル

映画の中で、ダニーが、ジェリーというジャズ・ピアニストとピアノのバトルを繰り広げるシーンがあります。

ジェリーは、黒人の超メジャーなピアニストです。

ダニーの噂を聴きつけ成敗しようとやってくるわけですが、返り討ちにあってしまうんですね。

ダニーが、もの凄いピアノの鍵盤裁きを披露して、演奏が終わった時、鍵盤につながっているピアノの中のワイヤーで、タバコに火をつけるというものでした。
なかなか面白い演出でした。

ダニーの恋

もう一つ。
ダニーの恋物語。

レコード会社が、契約するために船を訪れた時、ダニーが、ピアノの演奏を録音していると、窓の外に、若い美しい女性が現れます。

ダニーが、恋に落ちてしまう瞬間ですね。

そして、ダニーは、その女性を求めて、船を降りようとしますが・・。

結局思いとどまります。
そして、二度と船から降りることはなかったのですね。

この時に、ダニーが演奏する曲も、
PLAYING LOVE 愛を奏でて」です。

ほんとに愛が溢れていて、とても美しい曲ですね。

この映画を観て、僕が、郷愁のようなものを感じるのも、この曲のせいかもしれません。

人生という航路は、いつか到着する港を目指しつつも、途中、色んな事がありますね。
人生の終着点がまじかに迫った時、自分が走ってきた航路を振り返る時、郷愁のようなものを感じるのではないでしょうかねぇ・・。

ちょっとおセンチな独り言が入ってしまいました。
スイマセン!

人って、どんな生まれ方や、育ち方をしても、人と競争したり、恋に落ちたりするものなのでしょうね。

ダニーは、海の上で生まれて、その生涯を、一度も地上に降りることなく生きたわけですが、地上に生きた人々と同じだったわけです。

心の友、マイク

全編を通じて描かれているのは、そんなダニーの唯一といってもよい親友のトランぺッター、マイクです。

マイクは、ダニーのたった一人の心の友だったようです。

物語のラストで、老朽化して取り壊されるその豪華客船の中に閉じこもっているダニー。

何とかダニーを説得して、船から降りさせようとするのですが、マイクの説得もむなしく、船は、爆破されていきます。
呼びかけるマイクの声は聞こえて居のでしょうが、ダニーは、結局船から降りませんでした。

ダニーにとっては、船以外の世界で生きることなど考えられなかったのでしょう。

生涯を、船の上で生きたダニーを描いたこの映画を観るたびに、人生って、なんか切なくて、ちょっぴり温かいものを感じてしまいます。

「物語はいつか終わって話すことがなくなる」

人生の時間を、大切にしたいですね。
そんな事を思ってしまう映画でした。


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