映画「追憶」より
40年以上昔の映画
この映画も、今や古典に属する映画かもしれません。
封切られたのが、1973年ですから、40年以上昔ですね。
確かに、最近も、家でDVDを観ましたけれども、イントロのタイトルのロゴの雰囲気なんかは、昔の映画の雰囲気ですね。
しかしながら、バーバラ・ストライサンドの唄う主題歌は、とても感性豊かで素敵です。
さすがアメリカのショービジネスの世界で、相変わらずトップクラスを走り続けている歌手だと納得でした。
ラストシーン
僕とこの映画の付き合いも、随分長くなりました。
20代の前半で、最初、この映画を観て以来、独身だった僕が、恋愛し結婚し子供が生まれ‥、現在に至ります。
一つ感じることは、年代を経るごとに、映画から受ける感銘も、深まったことですね。
毎年、何本かの好きな映画を、観なおします。
この映画「追憶」は、ラスト・シーンが秀逸なんです。
離婚してから、おそらく20年近く時間が経過知れるんですが、ニューヨークでの再会シーン。
レッドフォード演じる別れた夫のハベルとストライサンド演じるケイティ。
二人とも、すでに再婚しています。
ハベルは、脚本家として成功し新しい妻と一緒です。
相変わらず左翼の活動家で反戦運動をしているケイティが、再会します。
まだ二人の心の奥底には、二人で生きた想い出が、残っています。
人生のいろんな経験を積んだ二人が、哀しみをこらえて会話する表情が、なんとも切ないです。
そのラスト・シーンで流れるバーバラ・ストライサンドの唄う
「The way we were」。
THE WAY WE WERE
この歌は、アカデミー主題歌賞を獲っています。
映画の始まりの部分で、明るい陽光と緑の生い茂る大学の構内をジョギングして来るハベルが、反戦活動のビラを撒いているケイティをからかうシーン。
その歌声は、明るく力強い雰囲気です。
それが、映画のラストシーン。
冬のニューヨーク。
街路樹は、葉を散らし寒々とした光景です。
哀しみを秘めた切ない歌声とともに、カメラは、冬のニューヨークの空へと動いていきます。
(引用:YouTubeより https://youtu.be/9K-ftw636J0)
渋谷の映画館
実に良くできたストーリー性のある作品ですね。
原作の本も読みました。
そう云えば、東京の渋谷の映画館でだったと思うのですが。
この「追憶」の上映が終わった時に、一人だけ泣いている女性がいたんです。
よく見ると、外人の女性でした。
日本人とは、やっぱり感性も違っているのかなぁと思いました。
ラストシーンの二人の会話というのは、翻訳ではなしに、英語が母国語の人にしか判らない部分っていうのがあるんじゃないかなぁという素直な感想でした。
余談なんですが、僕も、三回ほど、アメリカに行ったことがあります。
その時、映画で覚えたフレーズが、一番通用する気がしましたね。
バーバラ・ストライサンド
一度、ぜひ実物のバーバラ・ストライサンドの歌を聴いてみたいと思っています。
YouTubeなんかに、いっぱい投稿されているんで、昔から現在のストライサンドを観ることができます。
実生活でも、歌手や俳優としての活躍はもとより、政治的な発言なども積極的に活動しているみたいですね。
それはともかくも、顔の表情や物腰は、年齢とともに、洗練された感じがします。歌声も、相変わらず感受性あふれる素晴らしい声ですね。
私たちが生きてきた道
この映画の宣伝を初めてみたのは、雑誌「スクリーン」だったように記憶しています。
確かその時に、原題として邦訳で「私たちが生きてきた道」となっていました。
このタイトルが、すごく気に入って、これは、ぜひ観なくてはいけない映画だと直感したのを憶えています。
それで、この映画を、付き合っていた彼女に観せ、妹に観せ、映画好きな先輩にも観せましたが、皆、最初、良く判らなかったと言ったんですね。
色々と説明したんですが、結局、感動の押し売りになってたんですね。
それ以来、映画と旅は、ひとりに限ると思っています。
そういうわけで、では、また次回!